相手の立場で考えたら米も気持ちも静かに回った話

互いの立場を理解し、行動すれば時短のもなる。 身体を守る時短生活

ある日、本業で信頼関係のある方から『高齢者施設でお米が足りなくなった』と相談を受けました。30㎏を1袋だけ、取りに来てもらえるなら安価で融通できると伝え、引き取っていただきました。それだけの話だったはずなんですが、支払いの際に『子供さんに』とお菓子をいただいたので、年末にはこちらから3㎏だけお米をお渡ししました。どちらも大きなことではない話なんですけど、、。ただ、相手の立場を想像して動いただけで、物事が静かに、気持ちよく回った感がありました。お互いがお互いのために少しづつ自分の時間を出し合い、時短が成立した、ただそれを記録として残しておきたいと思ったので書きとめます。それだけです。

①米が足りないと相談されたときに考えたこと

世間では米が足りないという話題ばかりだったわ

自分のできる範囲

プロに頼ると市場で高騰している米の価格レベルでしか話ができません。『それなら今あるもので何とかならないか』と考え、ひとまず自宅のファームストッカーにあるお米は今シーズン1袋(30㎏)は余剰があるとひらめきました。でも、この方の自宅は私の家から40分、覚悟のいる距離でした。

自分の最大限の貢献の仕方

金額の話では信頼関係のある方なので、精一杯の価格(当時世間で言われている備蓄米と同等の価格)を提示しました。本当のところ、経費を考えたらギリギリなんですが、困っているとの事情で破格での金額にしました。ところが、これに運送費を考えたら完全に赤。何か妥結点はないものかと再び考えることに。

②取りにきてもらう、という選択

どちらも骨折り損ではいけない

配達しないことで互いの負担を減らす。これ、単純な話だけど田舎の知り合い間ではよくされてることです。これが案外世間ではマイナーだけど、田舎では多くの農家は『取りにきてくてれるなら融通するよ』とやられています。こんな仕組みが世間で一般化したらいいんですけどね。

共に少しの負担で

『安くする代わりに手間を分け合う』感覚.これはお互いが健康で元気に動く身体なら可能な話で、結局相手さんはこれに納得し、都合のいい時に私が帰宅後、電話で確認後取りに来ていただくことになりました。

参考資料:結局取りに来ていただいたのは日も暮れた夜になりました

③お菓子をもらって、少し考えた

そしたら、なんと引き渡し後に子供へのお菓子をいただけたんです。

帰り際、『子供さんに』と言われいただいたお菓子

こちらがしたのは特別なことではない

これが日本人ソウルなんだろうな~、いただいたお菓子の入った袋を見ているとなんだか温かな気持ちのいい感覚になりました。

でも、気持ちを受け取った以上、無視もしない

どうにかこの”温かなお気持ち”にお応えしたい思いにかられました。ただ、すぐに何かをお返し、というのではせっかくの自分にいただいた時短効果を失うどころか、かえって相手に気を遣わせてしまいます。うーん。

④年末の挨拶は米3㎏で十分だと思った理由

年末のご挨拶、という機会を活かしてみることにしたんですけど、どの程度にするのかは悩むところです。

子供へのお菓子のお礼に用意したお米

高価なものは、かえって気を遣わせる

そこで、年末挨拶として米各1kgを3つで合計3袋を持っていくことにしました。規模感に賛否あるかとは思いますが、実はその方が経営される2つの施設の責任者の方にも以前からお世話になっているからです。各施設に分けられること前提なら迷惑にはならないでしょう。

『使い切れる量』『気持ちが伝わる量』

各施設1㎏の少ない量であっても施設利用者に、”新米”として喜んでいただき気持ちが伝われば本望です。

⑤相手の立場に立つと、判断はシンプルになる

相手の立場を考える
相手の立場を考えることは、お互い悩む時間を短縮させるためには重要です。

得をするかどうかではない

それこそ、我が家の子供達にお菓子をいただいた時のような”温かなお気持ち”が伝わればそれだけでいい。気持ちは言葉で伝えればいいのだけど、時間の取りずらい日本人には損得ぬきに形で気持ちを伝える、という方法もあります。お歳暮がそのいい例だと思うのです。

お互い無理をすることにならないかを考える

であるなら、こちらが都合のいい近くを通る際に『近くに来たから』とお渡しすればいいのではないかと思うのです。そうすれば、わざわざお会いする時間をつくってもらう必要もなく、仮にいなくてもご家族にご伝言とともにお預けすれば相手の時短にもなるからです。

⑥農の暮らしで身についた『回し方』

農家の人となりは大概が純朴で、人のためになるなら、という精神が根づいていることも多いです。

余っているものは必要なところへ

余っているものは、必要なところへ

米の流通がうまくいかず世間では昨今の”米騒動”になっていると思います。BtoBだけじゃなくCtoCがもっと発達して余っているものは直接必要なところに流れるしくみがあればと思ってしまいます。農家がいい例で、ご近所の農家同士が互いに穫れた野菜やくだものを”おすそわけ”で融通し合うのはよくある話なんですけどねぇ。

感謝は、等価交換にしなくていい

そんなCtoCの間ではBtoBにはない、感謝を等価交換にしない”思いを形にする良さ”も兼ね備えています。試験的ですが、このブログを通じてそんな心のやりとりもできたらと考えます。

お米は融通が利く

野菜等は切り分けて”おすそわけ”なんてことはあまりないかと思います。でも、お米なら”新たにお気持ちを伝えたい方”にも新たに贈り物を作るのは兼業農家の私には造作もないことです。実際、今回の精米では離れ離れになってしまう長年の友人用に、同時精米した3㎏の米をプレゼントすることにしました。

まとめ

相手の立場に立つ、というと立派に聞こえますが、実際は『相手が楽になるかどうか』を少し考えるだけです。無理のない量、無理のない関係、無理のないやり取り、そうして回ったものは長く続きます。農の暮らしは、そんな判断の積み重ねでできている気がするんです。

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