能登地震ボランティアで感じた、アウトドア的発想の大切さ

地震で破損した地面 身体を守る時短生活/DIY
こうした箇所を避けながらのミッションが数多くある被災地のボランティア現場です。

子供の頃、祖母と出かけた山登りとピクニックで、箸を忘れてしまったことがありました。すると祖母は、「箸のような木切れを探して、割り箸を作ろう」と言い、周囲を見渡しながら使えそうな枝を一緒に探しました。その時の体験は、今でも小さなキャンプのような記憶として残っています。今回、能登地震のボランティア活動に参加する中で、当時のことをふと思い出しました。限られた環境の中で、身の回りのものを工夫しながら使う場面があり、日頃のアウトドアライフで培った考え方が自然と役立つ瞬間があったからです。

本記事では、被災地で目にした風景や体験を通じて、アウトドア的な発想や準備が、ボランティア活動の中でどのように活かせると感じたかを整理してみたいと思います。

アウトドアライフの景色

能登の海辺の家:自助

地震で景観が変わる程になり、自助で破損箇所をブルーシートで覆い、復旧のため、個々の家が独自で修繕しなくてはいけません。

能登の海沿いの家々
民間の家は個々の家庭が自助で修繕するしかありません。

能登の山間部の道:公助

道路は直っていません。公助(国)により仮設道路で車ができ、これを使いなんとか通れている状況です。

道路に置かれた瓦礫
道路の修繕は道半ばなので、はがしたアスファルトが置かれたままになっています。

辛うじて一車線通行ができています。

道路が崩落した箇所
道の壊れ方がいかに地震が激しかったかを物語っています

しかし、段差ばかりです。ひどい段差では、バスの電灯カバーが外れてしまう程の振動になります。

激しい段差を通過した直後のバス車内
道路の段差を乗り越えた振動で、バス車内の電灯カバーがとれて落ちてきました

ようやく着いた山と海に囲まれた自然豊かな穴水町の様子に、驚かされました。3カ月後の今でも発生時ではないかと思えるような景観です。

震災当初と変わらないように見える穴水町内
そこら辺に倒壊した建物が多くあり地震の激しさを物語っています

街の大きな駐車場にはライフラインを守る自衛隊が常駐しています。

自衛隊救援車
広場には住民のライフラインを支えるための自衛隊車両が待機しています。

能登に集ったアウトドア好きボランティアで共助

公民館等の憩いの場も被災し、人の気配はありません。

公民館
避難者所のような建物を見ると、内側が破損していました。
憩いの場
憩いの場にあるベンチも地震の影響で倒れたままでした。

広場には被災者の仮設住宅は若干用意されているようですが、稼働し始めたばかりの様子です。交流施設には生活支援スペースが設けられています。

洗濯支援会場
住民の方は毎日の生活をまともに過ごせない状況が続いています
くつ洗い場
足元が泥で汚れているような場所も多く、住民の方は洗濯も欠かせません。

もちろん、道の駅のような他の地域からの人の受け入れを前提とした施設の復旧は後回し状態です。

道の駅
外部からの人を受け入れる施設を整える余裕は被災地にありません

災害ボランティアセンター:共助の橋渡し役

そんな繫がりの断たれた中では、外部の共助が必要になります。食べ物は基本自分達で調達して、用を足すのは道の駅くらいです。そんな環境でも身体を守るタフさが要求されますが、アウトドアライフに親しんでる方は、※装備含め対応できるところが多分にあるかと思います。

※以下の装備については別途必要になるかと思います。

安全靴

安全長靴

ヘルメット

この他アウトドアライフでも使うボランティア活動に必要な道具については、鍛えた身体をボランティア活動で生かす、に記載されています。

アウトドアライフで培った考えを形にする

うかがったは、この建物右奥にある倒れたブロック塀の残骸が放置されたボランティア現場でした(写真後方に捨て場がある)。

建物右手奥に壊れたブロック塀が放置されています。
困難を極めるボランティア現場も多いので、ある程度のタフさとアウトドアで培った知恵も必要になります。

私、アウトドアの準備失敗

雨に降られるのは慣れてますが、今回はちょっと天気ナメてたなってくらい降りました。

ボランティア中、急な雨に見舞われました

しかし、瓦礫と捨て場の間にある植え込みには段差があり、ご覧のように瓦礫が散乱した状態でした。

通路を塞ぐ瓦礫
こうした瓦礫をまずはかたずないと、スムーズにボランティア活動ができません。

ですから、一個一個のこれらの瓦礫を手運びで先程の一輪車の位置まで運んで、そこから更に運ぶ、という不効率なことをせざるを得ませんでした。

ブロック塀の残骸
ブロック塀はこんなにももろく危険なものなんだと実感させられました

アウトドアな発想を活かした方

すると、一緒にいたキャンプ好きの男性ボランティアが、植え込みのがれきをどけ、その場に角材を集めたスロープを作り上げました。

アウトドアライフに親しんでる方は困難を打破するアイデアがどんどんでてきます
アウトドアライフで培った知識を元に、実行に移すとボランティアの仲間の助けになります。

まさしくそれが、アウトドアライフに親しんだ方の発想であり、彼らが秀でているのは、その臨機応変な時短思考かと思います。最近では宿泊所がキャンプ方式で用意されはじめたようなので、アウトドア向きの方にもフィットした環境が整いつつあるようです。

宿泊もキャンプのような場所に泊まり、ボランティアができるようになっています

宿泊施設がキャンプ式というのは行政にとってもコストをかけず長期のボランティアを確保できるようで好都合なようです。今後のボランティア活動の参考になる取り組みかもしれませんね。いずれにせよ、こうしてアウトドアライフに親しむ方を取り込む環境が整えてあれば、能登でのボランティア活動を通して思う存分自らの力を発揮していただけるかと思います。

能登復興
今の被災地にはまだまだボランティアが必要です

まとめ

限られた環境の中で工夫するアウトドア的な考え方が、結果として地元の方の助けや安心につながる場面がありました。そうした瞬間に立ち会えたことは、個人的にも心に残る経験でした。

キャンプや登山など、アウトドアライフを通して身についた知識や準備の感覚は、ボランティア活動の現場でも、自分自身を守りながら動くための助けになると感じます。

ボランティアとの関わり方は人それぞれですが、もし参加する機会があれば、日頃の経験や工夫が思わぬ形で役立つこともあるかもしれません。本記事が、その一つの参考になれば幸いです。

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