特に今年は炎天下の日々が続き、田んぼに立って草刈りすることすらためらわれるような日が多くありました。そのため身体への負担も考え、草刈りの頻度も若干少なくせざるを得ませんでした。しかし、その限られた時間の中でも、できるだけ多くの草を、効率的かつ腰の筋肉をバランスよく使って草刈りしたいと考えました。そこで、草刈かっちゃんを用いて、左右の腰の筋肉をバランスよく使ってより多くの草刈りをすることにチャレンジしてみました。
田んぼに入り込む草
田んぼの中はあちらこちら草が生えています。

体力を除草に全集中
足場が悪く日陰の多い田んぼは、農業機械が使いにくかったり収穫も大した量ない等、むしろ人に負担をかける場所となります。このような状況で苗を植え、同時に生える草を抜く、あるいは、米を作らないで草のみを除去できるようにする、と悩んだ結果、我が家は後者を選択しました。なぜなら、草刈りにより、筋肉自体をのびのび動かし育てることも副産物と考えればよいと考えたからです。
偏った姿勢での草刈りは非効率的
しかし、そんな時でも偏った筋肉の使い方ではいけません。下のように直線状に刈っていては、効率的ではないばかりか、姿勢が一方に固まったまま刈ることで腰の一部のみに負担を与えてしまいます。そこで、私はノンエンジン(笑)式草刈機:草刈かっちゃんを用いて、より幅をとり、のびのびと草刈りをして身体を活かしてみようと考えました。

幅をとって草刈りをする
幅をとって草刈りをする、というと普通エンジン式の草刈機でやればいいじゃないか、となりますが、仮にそうして重い草刈機を左右にふり回してしまうと、腰によくない動きになりがちです。しかし、私の使うノンエンジン式のドウカン草刈かっちゃんを使えば、それらの激しい草刈りの動きがストレッチ運動のようなペースの動きに変えられます。更に1.64㎏という重さの草刈機なので、腰にそれ程負担をかけすぎることもなく左右にじわっとツイスト運動をする感覚で草刈りができます。

時間帯を選ぶことは必須
しかし、これらとは別に考慮すべきことがあります、昨今の炎天下の多い日照条件です。そのため、時間帯を考慮する必要がありました。下は我が家の一部休耕田の様子ですが、ぬかるみも多く、長靴がふともも丈夫まで沈み込むような非効率的な環境です。こうした環境では尚更スタート時間が重要でした。そこで、今回は令和7年9月8日の田んぼの水を落とす直前の早朝5時から草刈りをスタートさせました。その結果、涼しい環境で1時間もかけず草刈りをすることができました。

草刈かっちゃんは草のみ見て草刈りすると非効率的
視野を広くとり草刈り
刈った草を見がちになるのは誰もが同じかと思います。しかし、そうして刈った草沿いばかりを見て草刈りすると、効率的な動きから外れてしまいます。なぜなら刈った部分の境目ばかりを見ていると、一点を見つめ直線的な草刈機の動きになりがちになるからです。

ですから、左右にまんべんなく刃先を振り、少しづつでも確実に刈っていくようにします。こうすることで、左右の空間を余すことなく刈り進め、結果として左右の筋肉をバランスよく動かすことにも繋がるのです。

少しづつ進み前方180°の周囲を刈っていく
片側や一点を見ながら草刈りすると、刈り取った部分はきれいに刈り取れた気分になりますが効率的な動きかと言われれば!?です。視線を180°左右に移しながら刈って、刈り終えた部分を左右比較確認しながら刈ることで、遅いながらも刈り残しがないようにすることができます。
ムラのある雑草群でも左右対称に刈る

特に刈り終えた箇所を見逃しやすいのが、こうした数種混在でムラのある草の繁殖ポイントです。こうした箇所は尚更、左右刈れてるのかチェックしながら刈ります。
左右の視線が広がると効率化のポイントも見極めれる
日に当たり体力が消耗するのをできる限り避ける
刈った草の状態だけでなく、太陽の動きまで広く見極めれば、日が一番に当たる位置を日が昇りきるまでに刈っておこうという発想に至ります。
体力が消耗しなければ、次への思考も働く
すると、昼間に近づくにつれ、写真右部分のような日陰の箇所を先に刈ろうだとか仕事の筋道を抑え、効率的な草刈りのポイントが見極めできます。

繁殖力の弱い草の相手はしない
この写真の下側の草は上のノビエという草ほど繁殖力は強くありません。そこで、広い視線で左右に刈りながらもノビエのみ集中して刈りました。刈っても刈らなくてもいいような草を飛ばすことで、作業時間の短縮に繋げます。

片側から一点凝視で刈るのではない
無理なく広範囲に刈り進めるために、刈り取りのスタート位置は前後ではなく草刈かっちゃんの届く左右の距離のバランスを意識し、草むらの中心から刈り進めます。

中心から左右を見ながらゆっくり刈る
そして、少しづつ刈り取れていることを確認して進みながら右から左へ、左から右へと刈り進め、自分中心に草が倒れていくようにして前進します。

日が昇ってからの作業時間は抑える
結構、日も登ってきました。しかし、今年は異常な炎天下が続く年です。この後は、刈り取り困難な電柵周りが残っていますが、これを工夫して乗り切ることで、できる限り作業時間の短縮に努めます。

後日、水を抜きました。この間、苗を植えないで圃場に水をためたために草が生えましたが、農業機械が埋まってしまう程、不効率な箇所に植えない選択も収穫作業で家族に苦労させたくなかったので、やむなしです。その分、発生する草の草刈りは全身を活用して筋トレに変えるよう気持ちを切り替えます。

草刈りの目的を明確にする
この他、炎天下の中での作業を短くする際にも、一点集中で刈ってく草刈り方法はおすすめできません。例えばこのような電柵が通路と圃場の真ん中に張り巡らされている場合でも、視野を広くとり、電柵が草に触れて漏電しなきゃいい、という目的の下、草刈りをします。

右足側にも草は生えていますが、電柵に近い部分を除き、草をあえて刈る必要のない部分だと見切ります。そのため、右側はこのように、電柵の下部分から少しくぐらせて刈るくらいにします。

腰のひねりを効かしスムーズに刃先を左に戻し左を刈る
そして、左の草が最も電柵に覆いかぶさる可能性が高く見えるので、姿勢を変えて腰で左にひねり倒すようにして刈っていきます。

右のコンクリートブロック付近に予め除草剤を散布していたことも功を奏し、短い時間で日当たり箇所での草刈りを終えることができました。
まとめ
草刈かっちゃんでの草刈りは、左右の可動域いっぱい腰を使って刃先を届かせて刈っていくのがベストですが、それがかなわない電気柵設置のような場合でも左右の腰のバランスを変えつつ空間を活用しながら刈っていくと、結果として早く快適に除草作業を済ませることができます。そうして、負担をかけずに筋肉に適度な負荷をかけるようにするのが私の農作業の神髄です。
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