腰を痛めない畑の土づくり/小石取りと姿勢を意識して、家族で育てたとうもろこしの記録

畑仕事では、作物＋『腰を痛めない』健康な身体の維持も果実です。そして、何より怪我をして療養してしまう不安を省くことが、農作業の時短化を図り長い目で悩みを解決することができるのです。私自身、無理な姿勢での耕作を続けてきましたが、耕作中に逐一小石を拾うことはそれだけでも腰の負担になることなので、腰痛の不安を解消するため、今年はやり方を変え、一旦ほとんどの小石を取り除いてトウモロコシ作りをしてみました。

父母の体力の限界からスタートした我々夫婦の畑作：問題点を考える

この畑、父母がネギ等を作っていたのですが体力的に手に負えなくなったので、作るのをあきらめました。ただ、放置してても草が生えるだけなので、この機会を活かし、畑作の手伝い経験のある妻と畑作をすることにしました。しかし、この畑、とにかく問題の多い畑で、この問題を一人で全部抱えこんでやろうとしていたので、妻の助けは励みになりました。

、作業者の気持ちを萎えさせる多くの要因が潜んでいる畑でした。まず、植える場所の地底の層が浅すぎるという点です。浅すぎて固い層にスコップ一刺しで到達してしまいます。そんな固い層を繰り返し中腰で指し込む作業は腰にきます。また更に、鍬やスコップで地中に差し込むと、石がごろごろ出てくるため、それを取ることも腰にきます。これほどあっては、石が作物の根を傷つける原因ともなってしまいます。

小事の重なりで大事に至らないよう事前に準備

ここで、決して石を小事ととらえないでおく必要があります。なぜなら、不確実な要因のある中で作業を進めると、根張りを妨げられるばかりか、根菜に至っては穴が空いたり股ができた状態での見栄えの悪い作物になってしまうからです。場合によってそれだけにとどまらず、食べられず捨てなければいけないようなものばかりになる懸念があります。そのため、今回、石を事前に徹底的に取ることにしました。

腰を守るために意識した３つの小さな工夫

１．姿勢を崩さずしゃがんで小石を手で取り除く

腰の高い位置から拾うのではなくしゃがんで小石を取り除きます。

２．無理に一気に石を取り除こうとしない

しかし、一つ一つ石を拾っていては腰がいくつあっても足りません。腰の血行が悪くなるようなしゃがんだ状態を長いこと続けないよう心がけ、時には立って腰を伸ばして休憩しながらやります

３．腰の位置で作業できるよう道具を活用(ふるい機)

ふるい機を妻の実家から借りてきて、スコップでふるい器に土ごと入れ、石だけを取り除きました。その際、腰の負担をできる限り軽減させるため、米のふるい機で同じく使っていた架台を下に置き、できる限り腰の位置に近い位置でふるいをかけました。

耕起スタート

そして、ようやく土づくりの耕起の段階です。パーク堆肥と牛ふんを投入することから始めました。深く耕そうと思うと管理機を低い位置に降ろしローターを地中に潜らせる必要があります。そのため、こんな姿勢になっちゃいますが、負担が腰にかかる時間をできる限り短くするよう心がけます。

力を入れる時は足を曲げ姿勢を低くして動かす

力のかかる時には、腰痛予防のためにも十分に足を曲げ、腰の位置もなるべく低くして負担軽減を図る必要があります。暑かったりだとか、終えて別のことをする用事があるとかで、いいかげんな姿勢で作業をしてしまうのは誰しもやりがちなことです。しかし、小事と思わず、大きな”怪我をしない”という果実のため大事になる前に姿勢を低くし作業します。

そうしてきめ細かくなった土に堆肥と牛ふんを入れます。

この時、上の写真のように近くに何もない状態ならいたしかたないのですが、下のように腰に近い位置に置ける場所があるならここを起点にして肥料をまいていくと、腰の負担をやわらげることができます。

堆肥と牛糞で土づくりです

まんべんなくまきますが、数年前に痛めた腰をまた痛めるわけにはいかないので、最初は、袋を半分ほど開けた状態ですくう道具で少しずつまき、半分くらいで軽くなったら持ち上げてふりまわしながらまきます。

更に管理機で耕します

土と堆肥、牛ふんを管理機を使いローターで混ぜ合わせます。この時、できる限りじっくりと混ぜ合わせるように、管理機はゆっくりとしたスピードで腰を低くして扱います。上述の通り土の浅い畑ですが、石を取り除いたことで、土が以前より早く柔らかくなり、ローターが上層から下層まですんなりと混ぜやすかったです。

作物の苗を植えた後の作業は、家族の助けを借りる

時は流れ、人(子供も)野菜もぐんぐん成長していくものです。

農作物が成長していくと、低い位置に寒冷紗の設置等腰にくる作業をしなければなりません。そんな時、低い位置での作業もへっちゃらな子供の力を借りれば簡単にやってくれます。

成長の喜び

家族と農作物の成長を見られるのは喜びです。

(令和5年７月８日の育った野菜達です。左から（見えないですけど、ショウガ、里芋、それからこの写真のトウモロコシ、黒豆、カボチャです。でもトウモロコシは虫やカラスにここ数日かなりやられています。妻がﾈｯﾄを高く張ったりして対策に追われる毎日です。しかし同時にここ数日でカボチャとトウモロコシは初の収穫ができました( ;∀;)。→下写真)

トウモロコシを加熱していただきました。うまい！( ;∀;)

トウモロコシごはんもおいしいです。

まとめ

小さな努力の積み重ねで大きな収穫に繋がります。今回は畑から石を取り除き、その際腰を痛めないよう取り組みました。小石を取り除くのもその際の姿勢を意識するのも地味ですが、農作業特有の無理な姿勢をできる限りしないよう取り組むことで、怪我をしないという意味で確実に結果は変わります。正しく『小事をなさざる者、大事を成さず』という言葉のように、作業時の姿勢に対しての細かな意識は、腰の状態維持という健康のための大切な要素だと畑で実感しました。