①作物,設備管理の負担軽減
ーイノシシ被害ー
私が家の田んぼは荒れた山に接し、イノシシによる被害が多く発生しました。
行政には頼れず
行政・猟友会:相談してみましたが対応してもらえませんでした。
一時的対応
フラッシュや音→最初の数日だけ効果あり
医薬部外品の匂いのある液体をペットボトルに入れて置く→最初の数日だけ効果あり
アルミ缶を切って垂らす→効果あるのか不明
一時的対応の結果
ご覧の通りの有様でした(写真)。
多分、点では効果あっても死角を見つけてそこから入り込んじゃうんでしょうね。時間と労力の無駄でした。
(イノシシに荒らされた田んぼ 2020.9.19 本人撮影)
ー電気柵によるイノシシ対策ー
そこで、点と点を結び全体としてイノシシに入り込ませる余地を与えない方法を探したところ、電気柵がいいと分かりました。
電気柵導入時の課題:コストカット
しかし、イノシシ被害に遭っている隣同士の田んぼ2枚分(外周170mと230m)をそれぞれ別のソーラーパネル付電気柵で囲むと、合わせて約10万円もの金額になり、観察するのにも手間です。
集約化
そこで田んぼ2枚を1台の電気柵セットで囲み、ヨリ線全体の距離を300mにし、電気柵本体を家庭菜園用の1台に集約しました。
安価機材の購入
安価機材①:アポロSP-2018家庭菜園用電気柵本体:300m用=上下計600m
安価機材②:KEPWORTH12v80ahリン酸鉄リチウムバッテリー
現場が当初のシミレーションより日陰になりやすい環境だったため、ソーラーパネルは無くして、この中国製の容量の大きいバッテリーを電源にすることにました。
安価機材③: far夢バッテリーボックス
再利用
更に電気柵本体全体を風雨から防ぐ小屋的なものが必要となったので、ちょうど壊れて使えなくなった物干竿でDIYして作り、その中にバッテリーを入れたfar夢バッテリーボックスを設置しました。
補助金の利用
害獣対策の補助金は、私の地域では市役所申請だけじゃなく、JAへも平行申請できました。
コストカットの結果
結果、¥87,693の試算でしたが、後に害獣対策電気柵補助金(市¥15,000+JA¥2,676=¥17,676)もおりて、計¥70,017に抑えての実用化となりました。
作物,設備管理の負担軽減を実現
イノシシ被害も無くなりました!電気柵の管理も、バッテリーの充電チェックとヨリ線の漏電を防ぐ下草の草刈かっちゃんによる草刈りですが、これらのため圃場に足を運ぶのも運動になります。
②農作業の負担軽減
ー稲刈りの負担ー
稲刈り(ハザ干し)の問題:腰痛持ちには過酷な工程
1.ハザ具の設置工程
そのために、田んぼにハザ具入れ(我が家だけの呼び方かもしれない)にハザ木という木の棒と竹の棒を入れておき、いざハザ干しとなったらこれを引き出します。ハザ木を縄で3本に結束し地面に突き刺し、これを脚としたものを2セット作ったところで、両側に竹を渡し、刈り取った稲を干すというものですが、きついです。
2.バインダー刈取り工程
刈るのはバインダーといって刈り取りながら稲を結束していく機械ですが、次の工程では結束された稲が一旦地面に落ちます。
3.ハザ干し工程
拾い上げてハザまで持っていき引っかける作業です。大人となって程よく衰えた私がやったら確実に腰を痛めると想像がつきます。
ー農業機械バインダーの代わりにコンバインを導入ー
まずは、稲刈りはコンバインという刈り取りと脱穀(稲穂から籾を分離)までする乗用型の稲刈機械を中古で導入し、こなすこととしました。
2021.10.2本人撮影
ー1と3の工程を農協に委託ー
以降の工程は、カントリーエレベーターと言われる農協運営の処理施設まで持っていき、農協にアウトソーシングすることにしました。
農作業の負担軽減の実現
【ハザ干しで約3反(300坪)を4日かけていた稲刈りも約1.5日で済ませられるようになりました】
③負担予防
ー防草シートの導入ー
・草刈りに時間がかかってしまうのは、電気柵付近・境界標識・石等の付近です。この内、最も面積を占めている畔沿いの電気柵支柱・ヨリ線の下は予め草が生えないように防草シートを張りました。(一部隣との幅が狭い畔は除く)
畑も同様に環境の良しによる休耕あるいは、採算性を理由に縮小した栽培を目的とする防草シートの使用はどんどんやっていただいていいかと思います。まず見た目よりも体(&お金)重視です。
負担予防を実現
防草シート導入で標識、電気柵の支柱あるいは電気柵のヨリ線の下等、草刈りの際に慎重さが必要な箇所を防草シートで覆うことによって草刈り時間の短縮に繋がりました。
その他負担予防グッズ:https://www.nounoutoikiru.com/%e5%85%b1%e5%8a%a9/
④負担を省く
畔の草刈り面積削減のため防草シートの導入に続き、家族の作業負担軽減のため苗の植え付け範囲を減らすことにしました。過酷な作業は止めて個々ができる範囲で農山地に関与すればいい、と思います。
自分の体がオーバーワークになっている時は体を休ませたり、あるいは、世界情勢の影響による肥料価格の高騰対策のために、費用対効果で過酷な作業部分は休耕を選ぶのも選択の一つです。
田んぼでやらなくなったこと
山でやらなくなったこと
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