はじめに|築古3DKは本当に決まりにくいのか?
築古戸建投資をしていると、よく耳にするのが
「3DKは客付けしにくい」
「2LDKにした方がいい」
という話です。
確かに、今のニーズに合っているのはリビング中心の間取りですし、数字だけ見れば間違ってはいないと思います。
ただ、今回の経験を通して感じたのは、
“間取りそのもの”よりも、“どう暮らせるか”の方が重要なのではないかということでした。

入居に至らなかったご夫婦との出会い
今回内見に来られたのは、ご夫婦のお二人。
奥様は足に不自由があり、日常生活の動作に少し配慮が必要な方でした。
物件を一通り見ていただく中で、印象的だったのは
**「1階で生活が完結できるかどうか」**をとても重視されていたことです。

その中で、奥様がキッチンに立たれたときにおっしゃった一言が強く印象に残りました。
「このシンクの高さ、すごくいいですね」
日々使う場所だからこそ、身体への負担が少ない高さというのは大きな価値になるのだと、改めて気付かされました。

決定的だった一言|「ここにベッドを置けたら…」
さらに内見が進み、キッチンの隣にある1階の和室をご案内したときのことです。
その和室を見ながら、奥様がこうおっしゃいました。
「もしここにベッドが置けたら、この部屋を寝室にしたいですね」
つまり、
- 1階で生活を完結させたい
- キッチンのすぐ横に寝室があると助かる
という、非常に明確なニーズが見えた瞬間でした。
結果的にはご縁には至りませんでしたが、私にとっては非常に大きな気づきでした。

不動産関係者からの提案|3DK→2LDK化
ちょうどその頃、不動産関係者の方からはこんな提案もいただいていました。
- 3DKは決まりにくい
- 1階のキッチンと和室をつなげて2LDKにしてはどうか
いわゆる「間取り変更」による価値向上です。
もちろん理にかなった提案ではありますが、
- 壁を抜く工事費用
- 工期
- 元に戻せないリスク
を考えると、簡単に決断できるものではありませんでした。

判断|“壊さずに価値を変える”という選択
そこで、その不動産関係者の方が教えてくださって私が選んだのは、
間取りは変えずに、使い方を変えるという方法でした。
具体的には、
👉 1階和室を「ベッドが置ける寝室」として使える状態にする
というシンプルな改善です。
間取りを完全な2LDKにするのではなく、
「1階で生活が完結する暮らし」を提案できる形にすることを目指しました。

実際に行ったリフォーム内容
行ったことは、決して大掛かりなものではありません。
・シーリングライトの交換

和室特有の暗さを解消し、明るく清潔感のある空間へ。
純和風の室内灯を外し、私より背の高くなった息子にモダン風シーリングライトを取り付けてもらいます。

・フローリングカーペットの導入
畳の上に敷くことで、
- ベッドが置ける
- 掃除がしやすい
- 見た目も現代的になる
といったメリットがあります。

・和モダンな空間づくり
完全な洋室にするのではなく、
和室の良さを残しつつ、使いやすさを向上させる方向にしました。

軽トラでの搬入|想定外の苦労も
今回のフローリングカーペットはサイズがかなり大きく、
通常の車では運べないため、農作業で使っている軽トラックで運ぶことに。

荷台からはみ出す形になったため、安全対策として赤い布を取り付けて現地まで搬入しました。

決してスマートとは言えませんが、
こうした一つ一つの作業も含めて、現場でしか得られない経験だと感じています。

学び|間取りではなく“暮らし方”が選ばれる
今回の経験を通して得た一番の学びは、
間取りを変えたのではなく、「暮らし方の提案」を変えただけだった
ということです。
- 3DKでも問題ではない
- 和室でも問題ではない
大切なのは、
👉 その部屋でどんな生活ができるかがイメージできるかどうか
だと感じました。

まとめ|入居者の一言にヒントがある
築古戸建投資では、
- コスト
- 利回り
- リフォーム内容
に目が行きがちですが、
今回のように
実際の内見者の一言が、最も価値のあるヒントになることがあります。
特にこれからは、
- 高齢者
- 身体に不安のある方
のニーズは確実に増えていきます。
だからこそ、
👉「この人ならどう住むか?」を想像すること
それが結果的に、
- 客付けの改善
- 長期入居
- トラブルの少ない運営
につながるのではないでしょうか。
もし「3DKだから決まらない」と感じている方がいれば、
一度“間取り”ではなく“暮らし方”から見直してみると、新しい可能性が見えてくるかもしれません。

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